原理原則に立ち返り、ルールに則り、時には匙加減

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※これは2018年にFacebookに投稿した記事をリライトしたものです。

鈴木 博之
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近くの大型店舗。トイレやフロアの掃除は、派遣会社が集めたパートの主婦の方々によって行われています。休日ともなると大勢の家族連れが訪れて、トイレも使うしゴミも増えるしで、結構大変なお仕事なのだそうです。

本当にいつもご苦労様です。おかげでとても快適です。

その派遣会社が大型店舗と条件面での折り合いがつかなくなり、お掃除のお仕事を撤退することになりました。それ自体はよくあることですが、ここでパートの主婦の方々が一斉に騒ぎ始めたのです。

実際に騒いでいるのは主婦のA子さん一人。他の主婦は特段騒ごうとは思っていないのですが、パートの主婦のシフトを決めているA子さんに一応従っている形。

※会社はA子さんにそんな権限を与えてはいないのですが、勝手に仕切ってシフトを決めていたようです(支配傾向のある人、典型的なマウンターですね)。

以下はA子さんと派遣会社社員のやりとりです。

「どうして撤退するのよ!」
「条件面で折り合いがつかなかったからです」

「あたしたち、明日からどうすればいいのよ!」
「次の派遣先を提示させてもらいましたが?」

「この年齢になって、今から仕事が見つかるわけないでしょ!」
「であれば弊社が紹介した場所に行って下さい」

「遠くて通えるわけないでしょ!」
「それは各自のご判断ですから」

「みんな困ってるのよ!もっと誠実に対応しなさいよ!」
「皆さんの要望は順番にお聞きしますから。周りを巻き込まずに、まずはあなたのご要望だけをお伝えください」

「・・・近くの職場を紹介しなさいよ・・・」
「一番近いのは〇〇です。ここに行けないのでしたら、自己都合で退職を選んだという形になります。」

「・・・せめて有給は使わせてよ・・・」
「有給に関しては法律に則って対処致します」

感情をぶつけるしか能のないA子さん。それに対し、論理で淡々と対応する派遣会社社員。果たして軍配はどちらに・・・といいたいところですが、これ、始まる前から勝負はついていました。

相手に感情をぶつけたら、待遇は良くなりますか?なりません。
団体で交渉すれば相手は折れてくれますか?くれません。
泣いてもゴネても、ダメなものはダメ。ならぬものはならぬのです。

そんなこともわからず醜態を晒し続けるA子さん。ありもしない権限を振りかざして好き勝手をやってきた人が完璧に論破されるのを見た周囲の主婦は、ゴネずに次の職場探しを考え始めたそうです。

人間にとって感情は大切なものです。ですが、他の誰かに一方的にぶつけていいものではありません。論理的裏付けが何もない状態で感情をぶつけても、論理武装している人には絶対にかなわないのです。

「滑稽だったろ?A子さんにはあきれてモノも言えないだろ?派遣会社の社員も辟易してたと思う。A子さんと社員の関係をな、妻と夫に置き換えてみい。分かるだろ?結婚してからずっとな、俺が家で見て来た光景がまさにコレなんだよ。」

現場を目撃していた妻に私がそう声をかけると、思うところがあったのでしょう。妻は無言で頷いていました。

A子さんと社員の関係を「外国と日本」とか「野党と与党」に置き換えても成り立ちます。彼らの出発点が、所詮「反抗心」とか「嫉妬」、「マウント取りたい」という、下らない感情でしかないことがよく分かります。

感情を一旦フラットにして、原理原則に立ち返り、ルールに則って対処していく。時には「情」という匙加減を加えながら進めていく、その位がいいのかもしれません。

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