危険予知KYを大切に

ADHD(注意欠陥多動性障害)

※これは2019年にFacebookに投稿した記事をリライトしたものです。

鈴木 博之
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危険予知。日立にいた頃、通信系の会社の現場に入らせてもらった。そこでは作業前に、KYM(危険予知ミーティング)が開かれていた。ソフトウェアの更新なので怪我するような事は何もないのだけれども、現場の方々はKYMを尊重しているようだった。

空気読まないKYはどうでもいいけれど、危険予知のKYはとても大切。

駅のロータリーを走行中、ミニバンの横を通過した。ご家族が乗降中で、父親が左側スライドドアから荷物を下ろしていた。普段首都圏に住んでいる息子一家が、仙台のじぃじ、ばぁばの所に遊びに来た、そんな感じのどこでも見られるような、普通の光景だった。

父親のそばに立っていた小さい子が急に走り出すのが見えた。それまで父親がミニバンから荷物を降ろすのを見ながら、おとなしく待っていたのに。走り始める兆候も、理由も全くない。だがその子は急に走り出した。

母親は、実家のお母様とおぼしき人と話をしていたから、その子が走り始めたことに気づくのが一瞬遅れた。

その子の特徴を今でもよく覚えている。赤いワンピースを着て、髪の毛がクリクリの女の子。キャンディ・キャンディやアニーが物語の中から出て来た、そんな感じだった。

その子がミニバンの前から駅のロータリーに飛び出してくるのが見えた。ちょうど私の車が通過する、回避が難しいとても危険なタイミングだった。

時間の経過はとてもゆっくりだった。私はアクセルに乗せていた足をブレーキに移していた。ミニバンの真横の位置で私の車は静かに止まった。

それと同時に女の子が私の車の前に飛び出して来て、直後に必死の形相の母親が追いつき、背後から女の子を抱きしめた。

私は母子に笑いかけ、それ以上の危険がないことを確認すると、その場を後にした。

子どもは咄嗟に動く。後先考えずに動く。ほんの一瞬目を離しただけで、両親の目の前で事故に遭うこともある。

あの親子にとって、今日はそういう学びの日だったのかもしれない。

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