出稽古の効能

合気道

仙台の鈴木@道場長です。

出稽古はいい。どんどん出稽古しましょう。普段稽古している道場から一歩出て、他の道場で稽古する。これがいい勉強になるんです。自分の弟子や後輩に通用する技でも、他道場では通用しない事が多いですね。そうなると、自分に足りないものに気づくんです。他道場でも通用する技とは何かを、真剣に考えるようになります。それから、他道場の道場長の指導方法を盗むことができますね。それだけ技の幅も、指導の幅も広がるんです。

私は一人の先生から長く教わりましたので、他の先生の事をよく知りませんでした。正確に言うと、知ろうとしなかったんですね。それだけ自分の先生の教えが強烈で、本物だったんですね。でも道場長の立場になってみると、その考えではダメだなと。同じ技でも、10人いれば10通りの解釈があってしかるべき。一つの技をいろんな先生から教わって、巡り巡ってやっぱ自分の先生のとこに戻る、これが理想ではないかと。

だから弟子には「どんどん出稽古にいけ」と言ってます。よっぽど変な先生でない限り、止めたりしません。触れずに投げる先生のところにも「行ってこい」と言うでしょう。それで弟子が戻ってこなかったら、それが私の力量。弟子には師匠を選ぶ権利があるからね。逆もそうだけど。

他道場で稽古した時の事。合気道には二教という手首の関節を効かせて崩す技があるんだけど、なかなか私に二教を効かせてくれる人がいない。でもその道場にはいたんだよね。私は五段、その人は三段。でも強烈な二教を効かせてくれた。効いたね~。それで二人で笑い合って「どうやったらそんなに効くんですか?」と研究しながらの稽古になった。ホント世の中広い。おかげで世界がまたグンと広がった。井の中の私よサラバ!ですよ。

ここ数ヵ月で私は変わった。他人の心や身体を大切にするようになった。他人を否定しなくなった。ままならぬ相手にも合わせられるようになった。一時間の稽古で相手を楽しませるようになった。稽古終了後相手と笑い合って礼ができるようになった。傲慢さが消えた。出稽古だけでそうなったわけではないと思うけど、出稽古には間違いなく、人生を変えるような効能があるんじゃないかな。

出稽古、どんどんやってください。特に若い人ね。

では~

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