※これは2015年にFacebookに投稿した記事をリライトしたものです。
東北学院大学工学部合気道部。私がかつて4年間を過ごした部である。その合気道部が今、存亡の危機にある。
新入部員が一人。幹部は2年生の二人。3年生はいなくて、4年生が8名。人数だけ見れば多いが、4年生は就活と卒研でほぼ引退。だから実質3人である。
昇級審査も近いとの事で、久々に土曜日の稽古に行ってみた・・・のだが、誰もいない。2年生の主将がポツンと座っているだけ。
「他の部員はどうした?」
と尋ねると、家の用事だ、無断欠席だと、なんやかんやで来ないのだとか。
部員が少ない。それは仕方がない。少ないなら少ないなりにやりようはある。だが部員にやる気がない。これが一番よくない。これを存亡の危機と言わずして、何と言う?
道場を見れば、不要なものが置いてあったり、ホコリが積もっていたり、クモの巣が張っていたり。稽古できる状態とはとても言い難い。
「よし、掃除をしよう」
2年生の主将と二人で掃除を開始。
不要なものを片付け、ホコリやクモの巣を取り除き、ほうきをかけ、雑巾で拭き取り、1時間程かけて道場をきれいにした。
新しい道場の建設が進んでいて、この道場はまもなく取り壊される。だから掃除する意味はない?否!だからこそ掃除をする。
息子くらいの年齢の大学生と二人、ほうきの使い方を教え、拭き掃除を教え、教え教えしながらの掃除。一時間かけてようやくきれいになった。
「一旦外に出て、それから中に入ってみな」
言われるががままに一旦外に出て、改めて中に入ってくる2年生の主将。
「ぁ…」
掃除が行き届いた「場」の雰囲気を感じた彼がようやく発した一言。
これが「準備ができている」という状態。
準備ができているから、部員が集まってくる。
準備ができているから、新入部員が入ってくる。
準備ができているから、OBがやってくる。
これこそが「主将」の仕事だと思う。
掃除に対する私の姿勢を変えた本。それがイエローハット創業者の鍵山秀三郎さんが書いた『掃除道』です。この本を読んでから、会社が変わり、人が変わり、社会が変わる、そんな掃除になったような気がします。
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